● プロフィール
岡田政隆 (株式会社岡田商店代表)
1978年生、東京都出身
2006年に株式会社岡田商店に入社、2013年に代表取締役に就任。
当コラムでは、商品のご案内の他、駄菓子の歴史、現在の状況、今後のあり方等ご紹介をしながら、自分自身も見識を深めていこうと考えております。
どうぞ宜しくお願いします。
INDEX
今回は駄菓子業界のチョコレートについて、お話したいと思います。
9月下旬から駄菓子屋さんにもチョコレート商品の出荷が始まっています。
(写真以外にもたくさんのチョコレート駄菓子が販売されています)
基本的に駄菓子屋チョコは夏季(4月~9月位)はお休みです。主な理由は流通の段階で溶けてしまうからなんですね。
温度管理の出来るスーパー、コンビニでは一年中チョコレートを買う事が出来ます。
(スーパー、コンビニでは一年中買えるチョコレート駄菓子)
確かに便利ですが、半年間待って食べるチョコの味も格別ですよ。
毎年9月に入り、朝晩涼しくなって来ると、たくさんのお客様にチョコはまだですか?と聞かれます。
子供達が自分のお目当てのチョコがまだか、まだかと楽しみにして下さいます。
そういえば僕が駄菓子屋に通っていた頃、(25年~30年位前)チョコの駄菓子を食べた記憶が無いんですよ。甘い物といえば、ラムネやミンツ、カステラや黒棒でした。チョコ駄菓子が充実してきたのは、ここ20年位だと思います。
最近はチョコレートの原料であるカカオの価格が上がっているそうです。将来チョコレートはお金持ちの食べる高級品になってしまうかも知れません。でも、そういう時が駄菓子の本領発揮の時かなと思います。もともと駄菓子は砂糖が高級品で、庶民には手が出ない物だった昔、雑穀等で作った安価な菓子です。不自由な時こそ色々なアイデアが出るわけで、現在主流になっている駄菓子は、以前に比べて味は格段に良くなりましたが、もうひとつ面白味に欠けると感じてしまうのは、恵まれた時代のせいですかね。(それだけでは無いと思いますが・・)美味しいだけでなく、思い出に残るような、楽しいお菓子が駄菓子です。
旬の野菜や果物を楽しむように、季節を感じながら、駄菓子屋さんに寄ってみて下さい。
(涼しい時期にしか味わえない商品がいっぱい。駄菓子の醍醐味、くじ付きの商品もたくさんあります)